かわず出ましたけど・・・

井の中の蛙が外に出てみて、感じること、想う事などつづってみたいと思ってます。

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僅かなとき2-9

美緒はベッドの中で、小鳥のさえずりを聞きながら、空が明るくなるのを見ていた。

眠れなかったのは熱帯夜のせいではなく、何か、大きなことへ挑む前の緊張感のようなものに支配されているような気がしていたからだった。



10時ごろになって、美緒の両親がマスターの家に到着した。

それまでに、早めに朝食を済ませ、美緒のワンルームの部屋のことを、マスターに頼んで、時々見に行ってもらうことや、必要と思われることを打ち合わせていて、両親の心配をよそにテキパキとなすべきことを全て、自分で打ち合わせてしまっていた美緒のことを、驚きながら、マスター夫妻へのこれまでの心遣いや、迷惑をかけたことを、親として、真心からの礼を述べて、マスター宅を美緒と3人で辞した。


美緒の母はきょろきょろと辺りを気にしながら、呼んでもらったタクシーに美緒を先に乗せて、また周りを気にしながら自分も乗り込んだ。
父は助手席に乗り、どっしりとはしていたが、目は的確に辺りの様子を把握していた。

ああ緊張の中に戻った・・そう思いながら美緒は、別れのときの二人の顔や言葉や、仕草、そして手のぬくもりを反すうして、少しでも、穏やかな気持ちを保とうとしていた。
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テーマ:作品 - ジャンル:学問・文化・芸術

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